大阪・京都視察研修への参加(栗原南部商工会青年部)
こんにちは。佐藤工務店の佐藤です。
栗原南部商工会青年部の視察研修として、2月16日(土)に大阪万博記念公園と京都の街並み、2月17日(日)にサントリーの山崎蒸溜所を視察してきました。
今回の目的は、山崎蒸溜所を視察することで、新たな視点から栗原の日本酒をPRすることができないか。京都の街並みを見てくることで、栗原の街並みをより良くすることができないか、といったヒントを得てくることでした。
16日(土)はまず、仙台空港から伊丹空港に行き、電車にて万博記念公園に行き、ショッピングモールにて昼食。
その後、万博記念公園にて、太陽の塔、パビリオンを見学してきました。
どちらかというと観光の色が強かったのですが、太陽の塔が想像以上の迫力で何とも言えない心を揺さぶられるような感じがしました。太陽の塔を見ていたら、当然のように浦沢直樹さん作の「20世紀少年」について青年部員と話をしていました。
また、SNS映えするポイント、太陽の塔正面には記念撮影用にスマホを立て掛けてタイマーで撮影できるスタンドが置いてあり、記念撮影をしている方はかなり使用していました。栗原でもこういったスタンドが活用できそうな場所があるので、設置してもみても面白いのでは、と感じました。
パビリオンでは日本が万博を追い求めた歴史を駆け足で見学しました。
その後、電車にて京都駅に移動し、到着後はひたすら歩いて京都の街並みを見学しました。
建物は外部に積極的に木を使い、窓の目隠しに簾を使っているところが多かったです。そして、外壁は左官による塗り壁か塗装や吹付けが多く、統一感を感じました。ルールが決まっている、というより、それぞれが景観を壊さないように意識しているように感じました。
予算や好みの問題もありますが、例えば栗原の一地域でも何かルールを決めて、何か直す際に少しずつ進めていけば、気の長い話ではありますが、いずれ統一感が出て、独特の雰囲気が生まれるのではないかと感じました。
街並みを見て回った後は、ホテルにチェックイン、夕食のお店が少し離れているのでタクシーで移動。
移動しながら、お話を聞いてみると、京都の中心部も若い方が転出し、少子高齢化が進んでおり、小学校の統廃合が進んでいるようなことをおっしゃっていました。京都のような都市部でもそういった問題が進んでいるのか、と少し意外でした。
翌17日(日)はサントリーの山崎蒸溜所に向かいました。
山に近いどちらかというと田舎に山崎蒸溜所があり、この土地で約90年前からウィスキー作りが行われているそうです。
今回の視察では事前に予約が必要なツアーに参加しました。
このツアーは発酵槽や蒸溜釜、貯蔵庫などの見学、数種類のウィスキーを試飲できるものでした。
ガイドさんのお話は面白く、備忘録の役割も兼ねて、下記に簡単にまとめます。
ウィスキーの原料は麦。麦汁に酵母を加え、発酵させ、蒸溜釜で蒸溜し、木の樽で熟成させます。それぞれの樽のウィスキーをブレンダーがブレンドして商品としてのウィスキーにします。
蒸溜釜で2回蒸溜し、7%の度数を70%にします。そうしてできたウィスキーの赤ちゃんをニューポットと呼び、釜の形や大きさなどで、ニューポットの個性も変わるとのこと。ガイドさんの個人的な感想では、ニューポットは麦焼酎のような味がするそうです。
もともと無色透明なニューポッドが、木の樽で寝かせるうちに色が付き、濃くなっていきます。熟成を重ねるうちに量が少なくなり、その量が減ることを「天使の分け前」といい、ウィスキー作りを教えてくれた天使が飲んでるから減るというメルヘンな言い伝えがあるそうです。
また、樽に使う木の産出国が変わると、個性が変わり、「熟成の神秘」とも話されていました。
蒸溜所を建設する際に、この土地を選んだ理由は、水の良さ、自然環境。水温の違う3つの川が流れ、湿潤な環境だったからだそうです。
ツアーで一通りお話を聞いたあとは、試飲をしました。
樽の違うウィスキーの味と香りの違いを確認し、その後、ブレンドした山崎を試飲しました。
試飲ではサントリー流の美味しいハイボールの作り方を教えて頂きました。

試飲後は蒸溜所でしか買えないものもあるお土産売り場へ。
このお土産売り場は約90年前に建てられたもので、建築関係者も見学に来ているとのことでした。
水が良く、豊かな自然環境もあり、美味しい日本酒があって、古い建物もある。栗原市にもサントリーの蒸溜所にあるような資源になりそうなものがあるので、アイデア次第で観光に活かせるのではないかと感じました。
また、視察研修を通して感じたことは、すぐに実行できるものではないのかもしれませんが、長い年月の中で少しずつ地域に還元していきたいと考えています。