昔の家、今の家、これからの家を比較体感
2018年6月30日に昔の家、今の家、これからの家と断熱性能の違う3つの家を比較体感できる『LIXIL快適暮らし体験 住まいstudio』に行って来ました。
そこでの人の暮らし目線のお話や体験が分かりやすかったので、コラムにて書かせていただきます。
当記事では冬の体験コーナーについてです。
Studio -冬-
外気温が摂氏0度の状態の3つの家を比較体験してきました。
昔の家(昭和55年基準)
日本で初めて設けられた「省エネルギー基準」による住宅。
日本の断熱性能はこの基準からスタート。
昔の家は寒いので、こたつの周囲で生活しており、体の表面積と少なくするために自然と猫背になっていました。
お母さんは寒い中、厚手の靴下を履き、一人で食事の準備をしているご家庭が多かったのではないでしょうか?
昔の家をサーモカメラで写している様子です。
全国のSW会員がすでに何十人と見学しているため、いつもより温度が上がっているとのこと。
それでも特に窓から冷気が降りてきて、床が冷たい状態でした。
足から体温が奪われているのが、なんとなく分かるかと思います。
試算では、暖房費28,000円/年です。
昔の家では、部屋間の温度差が大きいことから、それがヒートショックの原因となっていました。
上下の温度差が4度を越えると不快に感じる人の割合が急増します。
昔の家では、冬に窓が結露し、そのままにしておくと、床が濡れているということもあったのではないしょうか?
昔の家の一般的なつくりです。
今の家(平成28年基準)
現在の「省エネルギー基準」による住宅。
より断熱性能の向上を求められるようになりました。
今の家ではこたつがなくても過ごせますが、窓際が寒いので、窓際を避けて生活しています。
肌寒いので、厚着をしたり、ひざ掛けを掛けています。
今の家をサーモカメラで写した映像です。
人が邪魔していますが、窓際が寒く、床もスリッパを脱ぐと寒かったです。
試算では、暖房費13,000円/年と昔の家の約半分で暮らせます。
2003年に義務化されたことにより、今の家には24時間換気が必ず付いています。
サーモカメラには写っていませんが、今の家の換気設備からは冷たい空気が入ってきていました。
今の家でも暖房室と非暖房室の温度差は大きいです。
この温度差も体感することができました。
今の家(関東地方)の一般的なつくりです。
これからの家(HEAT20 G2)
居住者の健康維持と快適性向上を主目的として民間団体・有識者で設立された委員会で定めた高い基準による住宅。
これからの家では窓際も寒くないので、部屋を広く使えます。
体感温度が高いので、薄着で過ごすことができます。
これからの家では部屋の温度が安定しており、スリッパを脱いでも床が冷たくなく、来館された方に「床暖房が入っているんですか?」と聞かれることもあったそうです。
試算では、暖房費7,000円/年と今の家の約半分で暮らせます。
これからの家では冷たい外気を暖めて家の中に取り込む熱交換換気システムが使われることが多いです。
これからの家(関東地方)をスーパーウォール工法でつくると、イラストのようなものを使います。
3部屋のサーモカメラ画像です。
比べてみると違いが分かります。
3部屋の温度差比較です。
温度も並べてみると違いが分かります。
こちらは東京の施設なので、栗原市に置き換えると温度差はもう少し大きくなると思います。
3部屋の断熱模型です。
イラストだけではなく、実物で見ることでも違いを感じることができます。
外気温 摂氏0度の空間。確かに寒かったです。
外から触っても見ても違いは分かりませんでした。
外部側をサーモカメラで写しています。
昔の家になるほど、窓から熱が逃げ、エアコンの室外機が稼働しているのが分かります。
反対に、これからの家は窓から逃げる熱が少なく、エアコンもあまり稼働していないのが分かります。
Studio -冬-まとめ
これからの家になるほど、外部から入る熱、外部に逃げる熱が少なくなり、上下の温度差、部屋間の温度差など、温度ムラがなくなり、暖房費が少なくてすみます。
そして、温度差が少ないことで部屋を広く使えることが分かりました。おそらく、昔の家になるほど、寒くて使わない部屋も多くなると思います。
また、体から奪われる熱も少ない為か、体に負担が少ないように感じます。この辺りが健康にも影響してくるものと思われます。
これからの家について、もう少し知りたい方は『佐藤工務店の家づくり』をご覧頂いたり、またコロナウィルスが流行してからはオンラインで住まいスタジオを体験して頂けるようになっています。
ご興味のある方は、お問合せから「オンライン住まいスタジオ希望」と連絡を頂きましたら、調整のうえ、ご予約させて頂きます。