電気代も灯油代も高騰中!家づくりで光熱費を削減する方法

- コラムNEW

佐藤工務店では新築をお考えの方と打合せの際に光熱費をお尋ねし、どれくらい光熱費を減らすことができるかシミュレーションをしております。

お話をお聞きしていると、対策ができずにいるほとんどのお宅の光熱費が増えていると感じているようです。

 

それもそのはず、年々、光熱費は増えていて、特にロシア・ウクライナ問題による燃料供給不足になった2023年には、東北電力では平均25.47%の大きな値上げが行なわれています。(参考:東北電力 電気料金新旧単価一覧表

 

また、灯油を含めた燃料代も徐々に上がっており、2021年1月と2024年12月の灯油(店頭)の価格と比較すると、約1.5倍になっています。(参考:新電力ネット 宮城県のガソリン価格のページ

 

光熱費にも影響を与えている原油価格は2025年に一度下落し、その後、上昇する可能性が高いと予測されいて、中長期的にも上昇傾向にあると予測されていることから、今後の光熱費も上昇傾向にあると考えられます。

 

当記事では、光熱費が上昇傾向にある状況下でもできる家づくりで光熱費を削減する方法について、実際にお尋ねした光熱費をもとにご紹介します。

 

電気料金の基礎知識

まず、前提条件として知って頂きたい電気料金の基礎知識についてお伝えします。

 

電気料金は、

電気料金=基本料金+(電力量料金単価×1ヶ月の使用量)±(燃料費調整単価×1ケ月の使用量)+(再エネ発電促進賦課金単価×1ケ月の資料量)

となります。

 

基本的には、使用量にそれぞれの単価が掛けられるのですが、電力量料金単価は使用量が多いほど単価自体も上がっていきます。

例えば、東北電力の従量電灯Bだと、下記の表のようになります。

最初の120kWhまで
 29円71銭
120kWhをこえ300kWhまで
 36円46銭
300kWhをこえる
 40円41銭

(参考:東北電力 電気料金新旧単価一覧表

 

このように使用量が増えれば、電気代も増えていくので、まずは使用量を抑える必要があります。

 

 

栗原市のご家庭で実際に掛かっていた光熱費と一般的なエネルギー消費

こちらでは光熱費を削減する方法の前段となる栗原市築館、志波姫、若柳の3つのご家庭で実際に掛かっていた光熱費と一般的なエネルギー消費について、ご説明します。

 

3つのご家族とも3世代同居の世帯で、人数としては7~9人と少し多めの家族構成となっております。

下記の表は、どれもコロナ前にお聞きした光熱費なので、2025年現在にすると電気代は約25%増、灯油代は約1.5倍になっていると思ってご覧ください。

 

電気代
 年32.4万円(月2.7万円)
灯油代
 年12万円(暖房、給湯)
プロパンガス代
 年4.8万円
水道代
 年12万円
水道光熱費 合計
 年61.2万円
1ヶ月当たりの水道光熱費
 平均5.1万円/月

上記の表のご家庭は、電気の他に給湯や暖房に灯油を使い、調理にプロパンガスを使っています。

IHクッキングヒーターが出る前に建てられたお家の一般的な光熱費の構成です。

当時で水道光熱費が月5.1万円ほど掛かっており、2025年の単価にすると月6万円を超えてくると予想されます。

 

 

電気代
年33万円(月2.75万円)
灯油代
年20万円(冬期4ヶ月くらい)
水道代
年7.8万円(月6500円)
プロパンガス代
無記入
水道光熱費 合計
年60.8万円
1ヶ月当たりの水道光熱費
月5.1万円

上記の表のご家庭は、プロパンガスが使われていましたが、光熱費をお聞きした時点では無回答でした。

そのため、水道光熱費が月5.1万円となっていますが、実際にはもう数千円多く掛かっていると思われますし、2025年の単価にするとさらに光熱費が増える計算になります。

 

 

電気代
 月1.5万円
灯油代
 月2万円
プロパンガス代
 月6500円
水道代
 月1万円
1ヶ月当たりの水道光熱費
 月4.15万円

上記のご家庭は水道光熱費が月4.15万円と上2つのご家庭より少なく見えますが、灯油代が多く掛かっているので2025年の単価に合わせると月6.5万円近く掛かってくると予想されます。

 

3件とも2025年の単価で計算すると、月6万円を超えてくる可能性がありました。

光熱費が同じくらい掛かっているご家庭、それ以上のご家庭もいらっしゃるのではないでしょうか?

 

 

 

次に下記の「家庭の用途別エネルギー消費」をご覧ください。

家庭の用途別エネルギー消費(2021年度)

こちらの円グラフは全国のものとなっているので、東北地方は暖房と給湯の割合がもう少し増えると予想されます。

 

また、動力・照明他は32.9%と家庭で使われるエネルギー消費の割合が大きいのですが、小さな家電なども含めての32.9%となっていて、細かい項目を1つ1つ対策していくよりは、大きく削減できるところから手を付けていった方が効率がいいと考えられます。

そのため、家庭の光熱費を削減する際は、暖房と給湯のエネルギー消費を削減すると、光熱費の削減効果が得られやすいと考えられます。

 

 

光熱費を削減する方法(新築)

構造と性能」のページの「ライフスタイルコストで考える負担の少ない家づくり」でもお伝えしているのですが、まずは住宅性能。断熱と気密を良くして、冷暖房費を削減することをおすすめしています。

 

断熱と気密は、きちんと施工すれば、そのお家に住んでいる間、ずっと冷暖房費を削減し続けてくれるほか、冷暖房設備の台数や容量を減らし、行進するコストも減らしてくれます。

それに対して、設備で光熱費の削減をしても、設備は10年とか15年で壊れて買い直す必要が出てきます。

長い目で見ると、まず断熱と気密を良くすることが、効率が良いと考えられます。

 

 

次に高効率給湯器などの省エネ性能の良い設備を設置することをおすすめしています。

安い設備に比べて、初期費用は掛かるかと思いますが、月々の光熱費が大きく抑えることができます。

とはいえ、発売されたばかりの価格が高い設備より、普及品の方が良いということもあるので、その辺についてはご相談をして頂いた方が良いと思います。

 

最後に太陽光発電です。

ここまで光熱費が高くなってきている状況では、太陽光発電を設置して、できるだけ自家消費を高めていくことをおすすめしています。

深夜電力が安かったときは、エコキュートを設置して安い深夜電力でお湯を沸かすのをおすすめしていましたが、深夜電力も高くなってきた現在では、おひさまエコキュートなどを利用して太陽光で発電した電気でお湯を沸かすことをおすすめしています。

 

まとめると、断熱と気密を良くして冷暖房費を削減し、効率給湯器などの省エネ設備で光熱費を抑え、太陽光発電を設置して、できるだけ発電した電気を使うと、光熱費を大きく抑えられます。

 

ちなみに蓄電池については、以前だったら初期費用が高くて、おすすめしていませんでしたが、電気代が高騰している現在ではおすすめできるようになってきました。

それでも初期費用が高いので、ご予算と相談しながら、設置するかを決めていく必要があるかと思います。

 

これらの方法を行なうと、建設費は上がりますが、光熱費を2~3万円削減できるのであれば、長く住んでいるうちに建設費の上昇分は元が取れると考えられます。

 

 

光熱費を削減する方法(リフォーム)

リフォームで光熱費を削減するためには、まず、どれくらい光熱費が掛かっているかを把握するところからスタートです。

そして、特にエネルギー消費が大きいところを予想して、そこから改善を図っていくことをおすすめしています。

 

2025年現在、リフォームで光熱費を削減しようと思ったら、リフォーム規模ごとに様々な補助金があるので、その補助金を利用すると、リフォーム費用を抑えながら、光熱費を削減することができます。

 

お家をまるごと断熱化するリフォーム。断熱化するのに断熱効果が高い窓のリフォーム。効率の悪い給湯器を高効率給湯器に交換する工事などの補助金があります。

 

現在、掛かっている光熱費とご予算のバランスを考えながら、取り組まれると良いかと思います。

また、リフォームにもローンがあるので、手元にあるお金を減らさずにリフォームをすることも可能です。

まとめ

光熱費が上昇傾向にある現在では家づくりをすることで、光熱費を減らすことが可能だということを加味したうえで家づくりをしていった方が良いかと思います。

 

多少、初期費用は増えるかもしれませんが、月々の光熱費を抑えることができれば、長期的にはお得にすることも可能です。

そのためには、現在の光熱費の内訳やどういった設備を使っているかの把握が大切になってきます。

 

また、省エネ住宅を得意としている工務店かどうかも重要な要素になってきます。

 

もし、光熱費が高いと感じていたり、光熱費を抑える家づくりにご興味をお持ちの場合はお気軽にご相談ください。

 

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